ブックオフで立ち読みしていたら止まらなくなって買ってしまった。少年Aが14歳で事件を起こしたとき、僕は高校生で、この事件は衝撃だったし、今でもとても興味がある。
「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 は、タイトルからすると、さぞかし重い内容かと思わせて、少年Aの生い立ち、家庭環境、事件当日の様子、その後の少年Aの言動などが、実に淡々とした文章で書かれている。それはこの本を書いているのが少年Aの両親だということを忘れてしまうくらいに軽く、読み進めるにつれて「やはりこの母親は、父親は、少年Aの両親なのだ。」という思いを強めていくことになった。 「わたしたちは正しく教育したのに、どうしてこんなふうになってしまったのでしょう?。」 というのが、終始一貫した両親の姿勢で、事件から2年後に出版された本であるにもかかわらず、まだ自分の子供が起こした事件として向き合ってはいない。少年Aは生まれつき異常で、悪い偶然がかさなって生まれた事件であり、私たちはこんな子に育てた覚えはない。とでもいいたげ。自らにあるはずの原因の追及を拒否した態度はあの事件に対するさらなる興味を強めた。
by siwapuri
| 2009-02-20 13:24
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